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カイジ沼編の遠藤の取り分は本当に不当だったのか?

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このマグを読んでるみなさんはカイジの沼編をご存知だろうか?

私は特にカイジのアニメ版が好きで何度も見返している。特にこの沼編のラストは現状アニメ版のラストでもあり非常に記憶に残っている。

さて、この沼編のラスト。カイジはギャンブルで大勝ちし 7億2910万という大金を得る。だがそこから諸々の経費や仲間3人での分配で1億8937万がカイジの取り分となった。

そしてラストのどんでん返しで、遠藤が最後に貸し付けた1000万円が10分3割複利という暴利で最終的に1億2785万円を返済する必要があることになり、その金額分カイジが寝てる間に遠藤が抜いて行ってしまうのである。

遠藤は元々カイジに貸し付けていた資金や軍資金などを含めると 3億2187万を得ていた。そのうち1000万円が1億2785万になったので最終的な遠藤の取り分は 驚きの4億3972万 となったのである。
遠藤の4億3972万は不当か? 最初のうちは、ひどい暴利だ!ということで私も遠藤を非難する側だったのだが、何度も見返すうちにちょっと違うかも?と思うようになった。 読んでいない方に補足するとこのギャンブルでブッチギリに金を出してるのは遠藤である。しかもカイジに至っては出した元金は0である。そう考えた時に、果たして遠藤が持って行った4億円余りの金は本当に取りすぎだったのか?という疑問に至ったのである。 この考察の前提条件 この考察ではあくまでも金額が妥当だったかどうかだけを考察する。

約束を破った、とか、金利が違法だとかの倫理面は考慮せず、それぞれが出した資金やアイディアから得た利益の分配として妥当な金額だったかだけを考察する。
そもそもこのギャンブル自体が違法なのでっていうのもあるが。 メンバーそれぞれが出した資金 まず坂崎のおっちゃん、カイジ、遠藤がそれぞれ出した資金やアイディアとその合計を列挙する。
遠藤の場合最終的に金利が入るがここは純粋に出した金額を列挙する。
坂崎のおっちゃん - 沼攻略時 800万
- 沼敗北時 5000万ほど、ただし3000万は金庫からくすねた金。また実際にカイジの仕掛けのために使用した金額としては600万ほど

最後の沼攻略時には800万をしか支出してないのでこの先行投資的な資金を勘定に入れるかどうかは後の考察で考える。

合計:
勘定に入れるなら 5800万
入れないなら仕掛け用の金と合わせて 1400万
カイジ - 沼攻略の計画や遠藤の勧誘と説得
- 攻略の実行

計画や実行はしたものの金は1円も出していない。

合計:
0円
遠藤 - 工作費 1000万
- 沼攻略時 5000万
- 沼攻略追加費用 1000万

遠藤の場合はシンプル。人と金の工面。

合計:
7000万
資金の割合 分かりやすいようにそれぞれが出した資金の割合を記載する。

全体で 8400万の元手として
1400万出してる坂崎のおっちゃんが 16%ほど
7000万出してる遠藤が 83%

最後にカイジが0%である。
この時点でほとんどの軍資金を遠藤が出しているというのが分かる。
逆にカイジが0%というのは改めて見ると驚きである。普通は金を返すあてもない上に1円も元金を出さないやつに何千万も託すなんて事は考えられないのだが、ここはカイジの話術の賜物というべきであろう。
アイディアの価値をどう換算するかの考察 さて単純に出した資金から考えれば、遠藤が8割方報酬をもらって良さそうという話になる。その場合は、6億以上が遠藤の手元に入って良いことになり4億は不当とは言えない額ということになる。 ただ、カイジが考えた計画や卓越した思考、そして坂崎のおっちゃんの機転など、資金があるからと言って勝てたギャンブルでは無かったわけで、その分の価値を換算しなければそれこそ不当というものだろう。 さて、ここでアイディアをどうお金として換算するかという事が問題になってくる。ここで参考にしたいのが株式の考え方だ。

沼編のカイジは一山当てること目指して起業したベンチャー企業に似ていると私は思っている。カイジはアイディアを持つが資金が無い起業家のようなものだ。そして坂崎のおっちゃんは共同で苦楽を共にするので資金を少しは出せる共同経営者と言ったところか。そして坂崎のおっちゃんの資金だけではやりたいアイディアが実現出来ないので追加資金を出すのが遠藤で、形としては完全に投資家である。
ということでこれが株式会社だった場合に株を1円も持っていないアイディアを出すだけの社長、すなわちカイジが最終的にもらえる報酬は何円が妥当かを考えたい。 役員報酬の相場 株式会社だと想定した場合、カイジの持つ株式は0である。その場合貰える報酬は役員報酬のみとなる。

ここで株をよく知らない方向けに補足するが、株を持ってない社長にはほぼ何の権限もない。株式会社において役員報酬を含めて大事な決定を行うのは株主総会であり、会社の所有者は株主である。よって株式会社に対して1番の権力と影響力を持つのは株を過半数以上持っている株主である。なので最悪社長であるカイジの報酬は0円!なんてこともできるが今回はそういうことは考えない。

ということで、役員報酬の相場感を見て考えてみる。
あんまり細かくこんなことにエビデンスを求めても仕方ないので以下のサイトの社長の平均年収を参考にする。
https://the-owner.jp/archives/2381
このサイトによると、2015年の社長の平均年収は 3,476万円とのこと。

ということで細けえことはいいんだよ精神でいけば、カイジが社長としてそのアイディアで利益を上げると考えた時 少なくとも 年収換算で3476万 はもらえて良さそうだ。

そして元々は継続的な事業ではなく1回のギャンブルの利益なので、これが会社だと仮定し、2年間で7億の利益を出したと考えてみる。その場合 カイジの報酬は 6952万 、2年間だと毎月 289万ほど。最終的に7億の利益なので2年間で毎月 3000万近く利益を出していたと考えると10分の1ぐらいもらっているということで株式持ってない社長としては沢山もらってる方となりそうだ。
となるとこの 6952万 というのがカイジが貰う報酬としては妥当そうである。

そして計算して判明したが、この金額はなんと!カイジが最終的に貰える額とかなり近いのである!
漫画で最終的にカイジがもらえた額は 6153万 ということでこちらの計算よりちょっと低いがかなり近い。もしかして原作者の福本さんカイジが貰う報酬の妥当額をちゃんと計算してた説?
遠藤がもらった報酬の妥当性 どうやらカイジがもらった報酬は意外にも妥当そうである。 この調子で遠藤がもらった報酬についても考察したい。 カイジが社長だとすると遠藤は83%以上の株を保有する大株主である。株主が会社から得れる利益というのは大まかに2種類ある。配当金と保有する株式の売却だ。 そこで上場企業の中で2年間の経常利益がカイジ達が得た利益の7億に近いものを探し、その企業の配当金や株価から遠藤が得ることができる利益を計算してみる。2年間の経常利益なので単純計算で年に3.5億程度の経常利益を出している企業ということにする。

ということで株サイトで探したところ 2022/05/13 時点でちょうど良さそうな企業があったので情報を記載する。

企業名 ユニフォームネクスト
- 経常利益 3億5700万
- 株価 1,246円
- 発行株数 2,497千株
- 配当利回り 0.81%
- 時価総額 30億6200万

利益も株価も他の企業と比べて高すぎず低すぎずでちょうど良い。
まずは2年間で遠藤が得た配当金を予想してみよう。 まず遠藤が持つ株は83%なので株の発行数の83%の 207万2510株を保有していることになる。利回りが 0.81%というのは1株あたり 0.81% の配当金があったということなので 1株あたり100円ぐらいとなる。これを遠藤の持つ株数とかけ合わせれば良いので、何と!2億725万1000円の配当金を毎年もらえる計算になる! 

今回の考察では起業1年目から上場も配当金も無いだろうということにし、遠藤は2年目の配当金だけをもらったということにする。それでもこれだけで 2億725万1000円の報酬である。
次に遠藤自体が持つ株を売却した場合に得ることができる利益を計算する。これも計算としては簡単で遠藤が持つ 207万2510株 を全て 1,246円で売却したとして計算する。もちろん本来は株価は常に変動するのだが細かいことは考えない。2,072,510*1,246= 2,582,347,460 ということで、、驚愕の 25億8234万7460円!これが株売却で遠藤が得ることがでる報酬である。 合計しよう。
2億725万1000円+25億8234万7460円= 27億8959万8460円
遠藤がもらえる報酬は 27億8959万8460円 !! 大株主遠藤の報酬、何となく予想はしていたものの改めて計算してみると驚きの27億超えである。 さて、坂崎のおっちゃんの報酬も考えたかったが既に今回のテーマであった遠藤の報酬額が不当だったかの結論は出てしまった。あと書くの疲れた。

ちなみに、坂崎のおっちゃんの先行投資 5000万 を勘定に入れる場合。例えば、カイジと坂崎のおっちゃんで起業し株式はおっちゃんの5000万でおっちゃんが100%持っていたという考え方の場合は少し話が変わってくる。この場合株の割合でいうと後で大株主になる遠藤の方が少し多いもののおっちゃんも半分近くの株を保有してることになるため、おっちゃんの報酬が低すぎるという結論になる。まぁ一旦今回は考えない。
結論 遠藤の報酬は不当ではない 遠藤が出した軍資金の割合という観点から考えるとカイジの計画や坂崎のおっちゃんの助けがあったとしても最終的にもらった4億3972万は不当な額では全く無いという結論に至った。 もちろん今回の考察の正確な数値は相当荒い。ギャンブルと株式会社の利益では単純に比較できない面もたくさんある。ただ少なくとも遠藤がほとんどの軍資金を出資していると考えた場合1番リスクを負っているのは遠藤である。このギャンブルでカイジが出した金は0である。元々背負っている借金も924万。負けたところで頑張れば返せる額だ。それに比べて遠藤はカイジの7倍の7000万である。しかもこの7000万のうちかなりの額を帝愛から借りているという。明らかに負けた時のリスクは遠藤のほうがデカい。カイジは負けて地下に戻るだけの失うもののないジャンキーだが、遠藤はこれに賭けなければまだ資金を1000万以上残しているのだ、海外に逃げることもできるし、事業で挽回することも可能だ。ただ負ければカイジの何倍もの借金を背負って地下落ちである。確実に死ぬ。カイジは年齢や借金の額的にも生き残る可能性があるが遠藤は確実に死ぬのである。 結局遠藤もお金を借りてるじゃないかという話があるかもしれないが、お金を借りるには信用が必要だ。貸す側も回収できる見込みが無ければ大損なのだから信用の無い奴には絶対に貸さない。どんな闇金だろうが返せない奴には貸さないのだ、当たり前だ、儲からないのだから。特に7000万なんて金額は相当な信用が必要なので借りるにしてもこのメンバーでは遠藤しかなし得なかった額である。 そういう観点から見ても、この沼編のギャンブルで一番の貢献を果たしたのは遠藤とみることもあながち間違いでは無い。 というか、取ったリスクが一番デカいのが遠藤なので少なくとも沼編で一番の大博打を打ったギャンブラーはカイジでは無く遠藤である。ギャンブル漫画という観点からすると実は沼編の主人公はカイジではなく遠藤だったのでは?? 最後に 最後にこの考察をしていく中でカイジ達3人に言いたいことが出来たので言って終わる。 お前らギャンブルなんかしてないでその金で会社起こして真面目に働け!! 会社が成功するかどうかはギャンブルと同じで分からないが、成功確率は多分ギャンブルより高い。しかも最終的に得れる利益はギャンブルなんかの比にならないぐらいデカい。上場なんかしようものなら、出した資金の何十倍何百倍だってあり得る。そのズル賢い頭使っていい事業考えついて働け!! 以上。 コメント *アプリ会員の方のみコメントできます。


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